人それぞれゴールは違う。自分にとっていい物件とは何か?長期的に戦略をたてて最短の道を行くためにはどうすればいいのか?目標ゴールが決まっていなければ、戦略を立てることが出来ない。
期待する収益を達成するため
物件の運営目標を設定する方法
CASE 築古連棟戸建て
8年程前に400万円程で購入、家賃48,000円で購入時の入居者がずっと住み続けている。
48,000円×12か月=年間収入576,000円
576,000円×8年=4,608,000円
このまま、あと何年も借り続けてくれるかもしれないし、来月退去するかもしれない。
8年目で売却した場合を考察
収益還元法で計算
年間収入576,000円÷12% = 4,800,000円
年間収入576,000円÷13% = 4,430,000円
年間収入576,000円÷15% = 3,840,000円
法人所有、個人所有でまた違いますが、還元率15%でも売ることが出来れば十分利益確定
次の投資に落ち着いて資金を使える。
退去してしまった場合、ユニットバス交換、キッチン交換、洗面台交換、クロス張替え等で100万円、200万円と改装費用をかけて、改装にかけた費用を取り戻す時間、新しい入居者の募集と支出が増えるわりに、入金が少なく最終的には変なタイミング少しプラスで売却する方もいます。
頭ではわかっていても、まだいけるのではと考える方が多い気がします。
入居者サービスを充実させて、長く住んでもらう。退居させないことが最大の経費節約になります。
入居者の年齢、属性、室内等のメンテナンスを総合的に考えて、売却時期を考えておくことが大切です。
退居した後の、改装費用についても
- 簡単にクロス張替えとハウスクリーニングだけするプランか。
- キッチン、風呂、洗面台等の交換までする改装を行うのか。
- 間取り変更まで行うリノベーション改装なのか。
近隣の賃貸相場、人気の間取りの調査、借主年齢層調査等を行って一番どの改装を行うのが最適か分析をして改装費用の決定を行います。
この分析はまた別の機会に検証したいと思います。
物件の長期的な運営と財務の計画を、立てることが大切
不動産オーナーは、保有期間中に達成したい具体的な目標を持っています。
不労所得、安定収入、老後対策資金、
心配事を解決するため、お金が必要な理由は?
財産を守るため、節税のため、家族の為、子供の為、本業以外の収入の確保
老後の為、人生経験を積むため、社会の役に立ちたい、社会とつながっていたい
夢をかなえるための手段として、お金の為、趣味の為、見栄を張るため
社会的な地位や収入といった階層によって考え方も変わります。
不動産を買うことが目的になってしまって、購入してからの戦略を立てていない人が多い。
自分に合った戦略、不動産投資の目標 投機か投資か
賃貸経営 会社であれば目標 売上をいくらにするのか
マラソンであればゴールはどこか
目標ゴールが決まっていなければ、戦略を立てることが出来ない。
人それぞれゴールは違う。成功者の話を聞いて同じことをしても意味がない。
年間の家賃収入1000万円が目標の人と、100億を目指す人のプランは違う。
話が合うはずがない。
自分にとっていい物件とは何か?
長期的に戦略をたてて最短の道を行くためにはどうすればいいのか。
投機(短期的)
- 高いリスク、報酬も大きい可能性。収益は通常物件の売却時に達成。
投資(長期)
- 安全性(資本の保護)
- 定期的収益(キャッシュフロー)
- レバレッジ(借りたお金を使う)
- 資本増加(インフレヘッジ)
- 税務上の利得(節税)
- オーナーシップ(所有欲・見栄)
リート(不動産投資信託)は、正確な予想に基づいて意思決定をします。
収支の予測は、予算を作るうえで欠かせない段階です。
正確な予想は、オーナーに現実を伝え、ビジネスチャンスを発見し、効果的に目標を達成するために重要です。
経費を統制可能経費と、統制不能経費に分けることで、支出の予測、どのようにして費用が発生するのか、分類します。
予測方法は2種類
過去のデータを使って将来を予測する方法と、ゼロベース予算です。
過去3年間の支出の記録を逆戻りすると、予測のいい参考になります。
過去の年の数の平均は、通常、将来の年の実績の妥当な予測になります。しかし平均値は外れ値に敏感で、簡単に歪められてしまします。去年の冬が特に寒かった場合は、光熱費は異常に高かったかもしれません。その前の2年と比べるべきです。
ゼロベース予算では、予算を作る時に過去の収支を強調することをしません。この方法には、過去の数字が正確ではない、あるいは現在の経済的環境を反映していないという前提にあります。過去のデータがない新築物件や、非常に変動的な経費に、特に役立ちます。
数値を自動的に考えないで、毎年予算に入れてしまうことを防ぐために、請負業者、供給メーカー、公共事業所、収支分析報告書などの情報源から、最新の数値で予算分析を行います。
支出を発生させるすべての潜在的リスク要因を調べてください。最近は自然災害やその他のリスクが増えて、保険料が上昇しています。保険料の動向は、保険会社に聞いて予測を行います。
期待する収益を達成するために、物件の運営目標を設定する
情報収集と監視プロセス
意思決定を改善する
日常の運営をより綿密に管理する
コストと費用の制御
キャッシュフローと定期的収入を含む、将来の目標の計画
予算の目的
全体的な管理計画の基礎、物件の運営のガイドライン、過去の実績や類似物件と比べて、能率を上げることが出来るのかどうか、分析することが出来る。
予算と実額の比較は、実績の秤、予算がいつもはずれているようであれば、物件が予算通りに運営されていないことを意味しているのかもしれません。
予算は将来収支を予測します。将来の事はわかりませんが、かなり正確な予測を立てることは出来ます。それらの予測が、意思決定の土台となります。
予算の種類
運営予算
予想NOIを出すための物件の収支予想
現金予算
負債支払いも含めた物件のすべての収支を計算した後の物件のキャッシュポジションの予想
見積財務諸表
取得、新規資本投資、あるいは管理会社変更などの計画されている取引の前に、物件のNOIを計算するための収支予想
資本予算
設備改良と資本準備金の資本源と配分の詳細
リースアップ予算
新築や改装した物件で使う
運営の最初の1年、稼働率が安定するまでの収支を予想する
大規模な販促などの準備費用を反映する
ライフサイクルコストの計算 LCC、長期修繕計画を予算化
不動産財務、会計の知識はどのような効果があるのか
財務的知識はオーナーの期待を数値化した目標として役立ちます。
利益を最大化するためには、比較分析、長期の予測が必要
利益を最大化するためには、比較分析、長期の予測が必要、リーシング、リフォーム、入居者トラブル、災害、保険、税務、メンテナンス、設備、資産の組換え、多岐にわたります。
カンに頼らない賃貸経営が出来るように、一つ一つの決断と行動に根拠が欲しい。
物件に対する期待を、数値化した目標として計算分析することで明確にします。