不動産投資

家賃の決め方、大家業、賃貸経営の注意点は?

 

新築時は、建物もきれいで満室にすることは比較的容易でしょう。5年、10年と経過して、入居者がずっと住み続けたいと思うか。立地、環境、利便性などの条件を分析し、利用者層のターゲットに向けてアプローチ出来ているのか検証せずに、物件の価値を維持できていますか?

何も考えずにいると、築年数の新しい物件に負けてしまい、家賃を下げることになり、物件の評価も下がってしまいます。

物件の価値を落とさず運営する、適正家賃はいくらなのか?

満室であっても、築年数が経つにつれ、収入が減り、出費が増えて、経営に悩むオーナーは増えています。

家賃を下げる事でどうなるのか検証

アパート 1DK 10戸数 満室

家賃65,000円(共益費込み)

65,000円×10戸=650,000円(月の家賃収入)

650,000円×12=7,800,000円(年間家賃収入)

収益還元法で物件の価値を計算

近隣の同じような物件が、利回り7%と仮定

7,800,000円÷7%=111,428,571円

満室で約1億1100万円の価値がある不動産という計算になります。

 

退居があり、入居者再募集の際

半分の5戸数は家賃60,000円に下げた場合

65,000円×5戸=325,000円

60,000円×5戸=300,000円

合計625,000円

625,000円×12=7,500,000円(年間家賃収入)

同じように、利回り7%で物件の価値を計算

7,500,000円÷7%=107,142,857円

満室で約1億700万円の価値がある不動産という計算になります。

 

半分の5戸数、5,000円家賃を下げると

1ヵ月の家賃収入が25,000円下がる

1年間で300,000円の家賃収入が減ることで

不動産の価値が約400万円下がることになります。

 

何も考えずにいると、築年数の新しい物件に負けてしまい、家賃を下げることになり、物件の評価も下がってしまいます。

  • 満室経営出来ているから
  • 長く住んでもらうために家賃は安くする
  • 売るつもりはないから
  • 今のままでうまくやれているから
  • 管理会社にすべて任せているから大丈夫

管理会社には、何を任せているのでしょう?

賃貸管理業務とプロパティマネジメントの違い

【管理会社の業務】

入居者の募集、契約、家賃集金、クレーム対応、物件の清掃、点検など

【プロパティマネジメント】

空室や解約を減らすためにはどうすれば良いのか、運営コストの削減、修繕計画の立案、修繕費用の分析、入居者保持のプログラム立案、経営的管理など

空室の損失も入居募集に係る手間や費用も必要なくなるので、退居を出さないことが大切ということは、わかっていても管理会社は特に何もやってくれないことがほとんどです。

入居者がずっと住み続けたいと思ってもらうために市場調査を行う。間取りはターゲット層に合っているのか、近隣の賃貸と比べて家賃は安いか高いかどうか等、調査することが大切です。

 

賃貸事例比較法

周辺の競合物件の家賃と比較して算出。募集する部屋と家賃など条件の似た部屋を集め、立地の違い、階数の違い等を考慮して算出。

 

賃貸経営では、適正な家賃の設定が重要

家賃が高すぎれば空室が埋まらず、家賃が安すぎれば賃貸経営の効率が下がります。

立地、環境、利便性などの市場分析し、どの利用者層のターゲットに向けてアプローチするか比較分析、勘に頼らない賃貸経営、数値化することが大切です。

比較分析を行うことで、物件の価値を落とさず、最終的な家賃値下げ交渉の際などの、意思決定をスムーズに決断することが出来ます。

 

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